千葉県市川市で私立保育園が近隣住民からの反対を受け開園を断念

保育士転職・求人ナビ | 安定雇用をサポート!保育士の転職支援サイト

千葉県市川市で私立保育園が近隣住民からの反対を受け開園を断念

千葉県市川市で、今年4月に開園予定だった私立保育園が近隣住民からの反対を受け、開園を断念したということがありました。

 

昨年8月に開園を伝える看板を立てたところ、反対運動が始まり、住民側が市や社会福祉法人(保育園運営側)に対し、計画撤回の要望書を提出したことから始まりました。

 

社会福祉法人は、説明会を複数回開催しましたが、「子どもの声が騒音になる」「保育園が面する道路は狭いので危険だ」などの意見が変わらず、建設を断念したのです。

 

社会福祉法人の理事長が「保育園は地域の皆さんから見守ってもらえなければ成り立たない。無理だと判断した」と話していますが、まさにその通りだと思います。

 

今日本は、「待機児童数」や「働く女性」にだけ目が行き過ぎていないでしょうか?そのために、慌てて保育施設を闇雲に造っていないでしょうか?

 

何よりも優先されるべきことが「保育施設を建てること」と、思い込んでしまっているように思います。この問題は、市川市のこの園だけでなく、日本全国的に起こりうるものです。

 

社会福祉法人側は、近隣の方への十分な説明を行ってから着手するべきだったと反省していましたが、これもその通りだと思います。

 

元々保育園があるところに家を建てたのなら、保育園がある環境が分かった上で、生活することにしたのだから、例え子どもたちの声が気になったとしてもしょうがないと受け入れるべきでしょう。

 

しかし、今回の場合は、その反対です。「静かに暮らそうと思っていたのに・・・」という住民の声がありましたが、「静かである」という環境を望んだ人たちが住んでいる場所なのです。

 

そこに、何の説明もなく「保育園を建てます」という計画を出されたら、反対の声が出るのも当たり前だと思います。

 

それでももしかしたら、事前に丁寧な説明があれば、受け入れられたかもしれません。不思議なことに(当たり前かもしれませんが)、人間ってその順番が大事なのですよね。

 

初めに悪い印象がついてしまうと、どんどん悪い方向に考えてしまって、なかなかその思いや考えを良い方向へもっていくのは難しいものです。

 

「保育園が面する道路は狭いので危険だ」という声が上がっていますが、このことはしっかり対策をたてれば、そこまで問題にならないで済むことだと思います。

 

しかし、順番が逆になってしまったことで、解決できない問題になってしまったのです。

 

このニュースに対して、「こんなに保育園を必要としているのに、反対するなんてひどい」と思う方もいるかもしれません。でも、この問題は一日二日のことではないのです。

 

一旦、保育園が建ってしまったらずっと続くことなのです。

 

私は、自分の生活環境を壊されたくないという住民のみなさんの思いがとてもよく分かります。

 

今、日本は待機児童を減らすことだけに目が向いていて、また、そこに目をつけて保育施設を運営することだけに目が向いていて、大切なことや周りが見えなくなっている状態だと思います。

 

だから、運営側は土地が空いていれば保育施設を建てることにつなげ、市区町村も問題が解決されるからと万々歳で受け入れるという構図が、当たり前のように出来上がってしまっているのです。

 

こんなふうにどんどん増えている保育施設ですが、待機児童は増える一方です。なぜなら、保育施設が建つ以上に、「だったら私も!」と預けることを希望している保護者が増えているからです。

 

そこには、労働環境が関わっていて、育休がとりづらく退職した人、育休をとったものの帰りづらい人、自分が子育てをしている間に着ける職がなくなるのではないかと不安になる人などなど、子育てと仕事が天秤にかかり、「仕事を優先しなくては」という思いになる環境であることが問題なのではないでしょうか?

 

保育施設を闇雲に増やす前に、労働環境を見直すこと、子育てに対する金銭面での不安を解消すること、そして何より乳幼児期の子育ての大切さを考えることが、日本の未来を明るくすると思います。

 

ニュース

この記事に関連する記事一覧